レポート−REPORT

「DESIGN WEEK KYOTO 2023 -Food & Fuudo-」学生参加レポート③

4日間にわたり開催された「DESIGN WEEK KYOTO 2023 -Food & Fuudo- 京都のモノづくり現場を巡るラーニングツアー 」の2日目。この日は亀岡市でモノづくりの現場を体験しました。

同志社大学広告研究会 add’s から、カメラとサイクリングをこよなく愛する私と、インドカレーに魅せられスパイスを買いあさる友人の2人で参加いたしました。

モノづくりに対する価値観を変えてくれるようなツアーでした。

今回のツアーでは、訪問先の地域やモノづくりの現場の歴史やストーリー、担い手の想いを知る「X-Culture Coordinator(クロスカルチャーコーディネーター)」が私たち参加者と地域の担い手との交流と学びを後押ししてくださいました。

  • ツアーのスケジュール

    ①出雲大神宮 (9:45~10:15)

    ②エンジョイファーム (10:30~11:30)

    ③ランチ:Kameoka FOOD Kitchen(12:00~13:00)

    ④丹山酒造(13:30~14:30)

    ⑤三浦製材(15:00~16:00)

    集合場所は亀岡駅。京都で暮らし始めて1年半経ちましたが、はじめて訪れました。

    参加者が集まり、マイクロバスに乗ってさっそく出雲大神宮に向かいます。

    バスの中では自己紹介をするなど穏やかな時間を過ごしました。

亀岡の水の歴史を学ぶ、「出雲大神宮」

出雲大神宮には「真名井の水」と呼ばれる湧き水があり、古来より御神水としてあがめられてきました。

また、山中は古来より御蔭山は国常立尊の鎮座する地として禁足地とされていたそうです。

これらは亀岡の大切な水を守るためだと考えられていると学びました。

また、亀岡盆地は元々大きな湖だったと調査によって判明しており、それにより肥沃な土地が存在しているそうです。

このように亀岡と水は切っても切れない関係であるとわかりました。

旅の初めに亀岡と水の深い関係について学ぶことができ、この先のツアーの解像度が上がりました。

出雲大神宮の奥にある滝

農業を通して、働き方・生き方を「Enjoy」する農場「エンジョイファーム」

亀岡の自然について理解が深まったところで、「京都エンジョイファーム」さんにお邪魔しました。

亀岡は肥沃な土地と、亀岡盆地名物の深い霧によって地域全体が畑に適しており、高品質の野菜を育てることができるそうです。

エンジョイファームさんは、人が農業を通して社会とのつながりを持てる機会を創出するなど、さまざまな働き方や生き方を「Enjoy」できる農業の形を提供する農場だそうです。

ゼロから農家になる事の難しさや、野菜を育てる上でのこだわりなど、実際に働いてる方からしか聞けないような話を聞くことができました。

エンジョイファームさんの畑の周囲の風景

「Kameoka FOOD Kitchen」で昼食をいただきました

京都エンジョイファームさんから再び亀岡駅前にもどり、「Kameoka FOOD Kitchen」さんでランチをしました。

ここはエンジョイファームさんが運営されているレストランで、亀岡の新鮮な野菜を使った料理をいただくことができます。

野菜はもちろんのこと、ハンバーグもとてもおいしく、また亀岡に訪れる機会があったら、ぜひ行きたいと思いました。

kameoka FOOD Kitchen

自社栽培の酒米を使った酒蔵「丹山酒造」

おいしいランチでお腹を満たした後は「丹山酒造」さんにマイクロバスで向かいます。

丹山酒造さんは、嵐山上流の豊かな土壌にて無農薬で自ら酒米を育て、亀岡の清らかな名水で、酒造りに取り組む酒蔵さんです。

ここでは丹山酒造さんの様々な日本酒を試飲させていただきました。

実は今まで日本酒を飲んだことがなく、おっかなびっくり試飲させていただいたのですが、それぞれ味に個性があり、とてもおいしかったです。

一番気に入ったものを買わせていただき、家で少しずつ楽しませていただいてます。

木と山へのこだわり、「三浦製材」

最後に「三浦製材」さんにお邪魔しました。

三浦製材さんは製材だけでなく、こだわり抜いた木材を使った木の家を提案するなど製材所の枠にとらわれない経営をされています。

また、木材を乾燥させる過程で従来ではヒビが入ったり、木材が脆くなったりするのですが、手間と時間のかかる低温乾燥の技術を用いることで、長い間、高強度を保ち続けるようにするなど、自然体で木の生命現象を引き出す革新的な技法を採用しています。

製材だけでなく、森、人への思いを感じることができました。

実際に製材している様子

最後に駅に向かうバスの中で、参加者同士でツアーの感想を話し合いました。

皆さんモノづくりや、亀岡への理解が深まり、視点が変わったと話していました。

私は今回のツアーに、将来の進路の選択の幅が広まればいいなと思い参加しました。

ツアーで熱意を持ってモノづくりに向き合う方々と出会えたことで、自分の中に新たな選択肢が生まれるとともに、モノづくりの仕事に就かなかったとしても、今までよりも作り手の方々を意識しながら生活することができるようになったと思います。

執筆: 同志社大学広告研究会 add’s 佐々木瑠偉